東京工芸大学 芸術学部フェスタ2020 電子図録

38 1980 年東京都出身。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、デザイン制作会社を経て 2013 年に独立し、MOTOMOTO inc. を設立。グラフィックデザインを軸に、広告、CI?VI、サ イン計画、パッケージなど横断的にクリエイティブを手掛る。主な受賞に、ONE SHOW DESIGN BRONZE、ADC YOUNG GUN 8 選出、日本タイポグラフィ年鑑 グラフィック部門ベストワーク等 がある。 芸術学部フェスタ 2020 デザイン学科 松本健一 MATSUMOTO Kenichi 桑原商店 VI 代々家族で営まれてきた酒屋である桑原商店。倉庫として利 用していた場所で、角打ちスタイルの居酒屋を一時的に営ん でいたが、家族が楽しく働ける場を作るため、建築家が既存 の特徴を生かしながら、お酒を楽しめる類のない場になるよ う一新した。上階には家族の住居があるため、お店然とした ロゴではなく、代々ここで営まれてきた場所性ということを 踏まえ、シンボルは作らずに店名と住所をセットにしたロゴ とした。 ファサードには派手すぎず、且つ存在感を示せるネオン管を 採用し、ロゴをそのまま再現できることから、丸ゴシックを 使用。その時点で「文字を軸とした VI」という方向性が見え、 あらゆる POP などを共通の書体で統一していった。そうす ることで造形的な個性を出さずとも、店舗の雰囲気を醸成で きるのでは、と考えた。 POP は商品が増える度に、日々更新されます。そのためルー ルを設定し、それに従って展開をしています。桑原商店の VI は文字そのものですから、POP も重要な VI 要素の一つとい う考えの元、設計を行なっています。 FESTA-14 作品

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