研究
2019.5.27
短編アニメーションを自由に作り、 自分自身の表現を追求
自由とは厳しいこと
映像作家として数多くの名作を手がけてきた細川晋助教。このゼミでは技法にこだわることなく、個人で自由に短編アニメーションの制作を行っている。
「自由とは自分が決めたことに自分で責任を持つということです。学生にとっては決められたテーマや課題で創作するほうが楽かもしれません。自由とは厳しいことなのです。だからこそ、このゼミではグループ制作ではなく、個人での制作にこだわっています。具体的には3年前期は自分のやりたいことを深く考察する時間にしています。企画を立て、資料を集め、表現方法などの研究を行います。そして後期に短編アニメーションの制作を行い、それらの経験を踏まえて4年次は卒業制作を行います。自由な創作活動を行うことで葛藤や挫折を味わうことになりますが、その壁を乗り越えた時に本当に自分らしい作品が生まれるのです。そうした経験が社会に出た時に必ず役に立つと信じています」と細川助教。
短編アニメーションの存在を知ってもらいたい
学生たちの作品は手描きアニメーション、立体アニメーション、3DCGなど様々で、どの表現方法にするかも個人に任されている。卒業生たちはアニメーション会社やTV関係に就職するなど進路は様々。
「世の中の人にもっと短編アニメーションの存在を知ってもらいたいですね。アニメーションというと映画やテレビ番組を思い浮かべる人が多いのですが、短編アニメーションで優れた作品が数多く発表されています。そして近年はプロと学生の差が無くなってきています。このゼミの学生の中からも素晴らしい作品が生まれています。私自身もそんな学生たちから多くの刺激を受けています」と細川助教は語る。
学生の声
自分がやりたいことを自由にやらせてくれるのがこの研究室。細川先生は的確なアドバイスで私たちの背中を押してくださいます。作品は個人で制作していますが、ゼミのメンバーは同じ夢を持っている仲間たち。お互いに作品のアドバイスを行いながら仲良くやっています。
※所属?職名等は取材時のものです。
日本の4年制大学で初めて設置されたアニメーションを多角的に学べる学科。
日本アニメーションの世界への拡大、そして進化をいち早く察知し、他大学に先駆けて誕生したのが本学のアニメーション学科です。コンテンツ産業として、まだまだ拡大の可能性が期待されているアニメーション界を担う、コンテンツクリエイターの育成を行っています。アニメーターのみならず、幅広い産業界に活躍の場を広げていることも特徴です。